1. 「聞く」から「聴く」へ

「聞く」から「聴く」へ

園長コラム

 新年度を迎えて、4月のクラス懇談会では保護者の皆様にお話しをする機会がありました。たてわりクラスの全体会では80名ほどの保護者にお集まり頂きました。毎年のことながら、出席率の良さとお話を静かに聴いて下さる皆さんのご協力にお礼申し上げます。特に、今年の全大会ではマイクの調子が悪く、理事長も私も肉声で話すこととなりました。皆さんに視線を向けますと、真剣な眼差しで、後ろの方は、首を長くするように私を見つめて聴いて下さっていました。

不思議と、話し手にとって聞き手の雰囲気が話を引き出してくれるものです。嶺町幼稚園にそのような信頼関係が積み重なっていることをあらためてうれしく思います。

 

さて、子ども達もしっかり話を聴けるようになってほしいと願います。

それには段階があります。第一に、大人が子どもの話を聴いてあげることです。子どもが聴いてほしいと思って話すことに丁寧に向き合ってあげましょう。すると子どもの心は満足し、他者の話を聴くゆとりが持てるようになります。そして、子どもが大人の話を最後まで聴くことも習慣にしていきましょう。相手の話を遮って、勝手に話し出さないように。それは大人も気をつけなくてはいけません。また、必要以上の大人の指示や説明・単なるおしゃべりは、子どもの耳を鈍感にしていきます。

親子の会話が豊かになってきますと、語彙が増え、話し言葉を理解していく力が深まっていきます。この1対1の関係が基本になって、集団のなかで話が耳に入っていくようになり、「意して聴くこと」につながってきます。

 

十数年前に小学校の入学式に参列した際、新1年生に向けた校長先生の祝辞が心に残っています。「皆さん、先生の話をよく聞いて下さいね。聞くというのは3つあるのです。ひとつめは目で聞くことです。姿勢を正して話している人の目を見ましょう。ふたつめは、耳で聞くことですね。静かに話の最後まで聞きましょう。そして、大切な三つめは、

心で聴くことです・・・・」心で聴くというのは、自分が聴く気持ちになるということであり、聴いたことに感じたり思ったり考えるということでもあります。この見えない面を育んでいくことがとても重要です。

 

嶺町幼稚園では、園生活のなかで笛やピアノで子どもに合図をしません。

教師が自らお手本として言動で示し、子どもはその気配を感じ大人を模倣しながら、状況を理解しその場にあった動き方を身につけていきます。先生の動きや話を見落とさないように子どもの感覚は積極的に働くようになります。そして、美しい音を聞いたり、素話に感動したり・・・能動的な体験が積み重なって聴く態度や心が育っていきます。

2013年4月25日

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