1. 歩幅に合わせて寄り添う

歩幅に合わせて寄り添う

園長コラム
 どこからか金木犀の香りが漂っていたかと思えば、、、晴れた空がぐーんと高くなり、いつのまにか日が暮れるのが早くなりました。季節が美しく移り変わる頃となりました。子ども達はハイキング・芋掘りと園外保育を楽しみ、稲の脱穀や重ね煮・焼き芋など秋の実りを美味しく頂いています。
 そして、園生活に落ち着きが感じられるこの頃、何気ない場面で子どもの成長が観られます。先日、1階テラスの水道場で、一生懸命に床を拭いている年長の男児がいました。私が通りかかると自ら「今、絵の具のビンを落としちゃったから、拭いているの。」と状況を説明してくれました。「ビンは割れてないかな?けがはしなかった?」「大丈夫だよ、手が滑っちゃたんだよね。」男児は話を続けながらも雑巾を上手に使って拭き続けていました。私は「〇〇君は一人で片付けられるのだね。」と確認をして、手を貸さず園長室にもどりました。その後、男の子は雑巾を片付け、新しい水を入れたビンを持って大地組にもどっていきました。保育後にその様子を担任に伝えますと、男児はその出来事を話すことなくクラスの活動に戻っていたようです。
 大人からすれば当たり前の容易な行為なのですが、幼児期が下記のような点を自然にできるようになるのは簡単なものではありません。
 〇 ビンを落とした時点で大騒ぎをしない。
 〇 すぐに大人に頼らず、今までの経験を生かした判断・行動をとっている。
 〇 自分の失敗をかくさない。
 〇 後始末ができた事を「すごいでしょ!!」と大げさにアピールしない。
 当園のように幼稚園のなかを子どもが自由にすごしていますと、様々なことがおこります。自分自身だけでなく、友達が困っている場に遭遇することもあります。
年少初めであれば、ただその場で泣くことしかできなかった子どもらが、先生や友達に援助を求め、共に解決してもらい、「失敗で終わらせない大切さ」を積み重ねいきます。そして多少なことがあっても「大丈夫」と思える心もちと自分で動ける術を身に付けていってほしいと願います。
 大地組の担任は、「そこまで出来て、、、とってもうれしいです!!」と笑顔がこぼれました。「水をこぼすことが多かった○○君にその都度、雑巾を渡して床を拭いてきたんです、、、」自分の成長の歩幅に合わせて寄り添ってくれる大人がいると、子ども達は確実にステップアップしていくことをあらためて実感しました。
園 長   手 塚 映 子

2018年10月29日

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