1. 人形劇を鑑賞して

人形劇を鑑賞して

園長コラム
 先日人形劇の会の皆様が、「雪白とばら紅」を上演して下さいました。嶺町幼稚園で行っている人形劇とは、シンプルな舞台に、手作りの人形を使い、物語、メルヘンなどを人形を使って語る劇です。人形の力を借りることで、普段聞いている素話より、お話のイメージが具体化され、どの子も物語の世界に入り込みやすく集中して聞いています。初めにクーゲルの楽器がならされると、まさに人形劇の特別な世界に招待されたかのような、特別な時間と空間が始まります。舞台の美しい色合い、落ち着いた言葉の響き、優しい楽器の音、心を込めた人形の動き一つ一つに、子ども達は満たされ、穏やかな時間を持ちます。
 人形劇の鑑賞の仕方は、年齢により異なります。年少児は、登場人物になりきって物語の世界を体験していくため、怖い場面では真剣なまなざし、うれしい場面では自然と笑顔がこぼれます。本当に自分自身が体験しているかのように、劇を鑑賞しています。一方年長児は、客観的に物事を見ることができるようになりますから、場面場面で自然と笑いが起きます。とんちの利いた表現も、意味を理解できるようになってきた分、友達と顔を見合わすこともあります。仲間と同じ場面で喜怒哀楽を体験し、一体感が生まれます。同じ人形劇を見ても子どもの成長によって見方・感じ方も成長し、ファンタジーが次から次へと膨らんでゆきます。そして、そのファンタジーの力が、人形劇後の遊びにもつながっていきます。人形の舞台がシンプルで模倣しやすいものになっていますので、そのイメージをクラスのおもちゃで次々と表現していきます。子どもが設定した舞台にお客さんを呼び、その舞台にあった教師の創作したお話の中で子どもが人形を動かす遊びは、毎回人形劇後に流行します。年長児になると、お話自体も子どもができるようになり、お客さんを呼ぶためにチケットを作ったり、舞台に布でカーテンをし、歌とともに開演させてみたりと、遊びがより豊かに広がります。体験したことを同じように遊びに取り入れていく、そして一工夫して遊びをより深めていく子どもの姿に、嶺町幼稚園の子ども達にファンタジーの力が育っていると感じ、とてもうれしく思います。
 
 人形劇の体験は、現実世界とはまた別の世界を体験することでもあります。物語にはさまざまな世界が描かれており、様々な人や動物、考え方にも触れることができます。立ち向かう勇気、美しいものに感動する心、やさしさ、誠実さなど、お話しの中で自ら感じ、心が豊かになっていきます。子どもたちは多くの感情を、素話や人形劇、絵本などを通して吸収し、世界を広げ、相手の気持ちや未来を想像する力を育んでいきます。
 幼児期から育まれたファンタジーの力の積み重ねが、後の人生においても心の支えになり、何事も乗り切っていく原動力になってほしいと思っています。
 
                     園長 齊藤晴彦

2022年11月29日

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