年長児
園庭の梅の木に可愛らしい花が咲き、子どもたちがその花びらを拾い集める姿や、土手の河津桜を嬉しそうに見上げる姿を見て春の気配を感じます。
さて、2月には2週間半の年齢別活動がありました。年長児は「けやきグループ」と「さくらグループ」に分かれて活動を楽しみました。まず最初に「けやき」「さくら」の中でも3つのグループに分かれます。グループが決まるとそれぞれグループ名を決めたり、翌日のカレー作りの役割を話し合いで決めていきます。話し合いでは自分の意見を主張するだけでは話が纏まらなかったり、逆に自分の意見も言わないと話が進まなかったりと子どもたちなりに考え、時には教師の手を借りて話し合いを進めていきました。グループ名が決まると一気に子どもたちの一体感が高まります。翌日のカレー作りではお母さま方と協力して一グループ一鍋ずつ、とても美味しいカレーが出来上がりました。
そして次の週からは、みなさまにもご協力いただいた資材を使用しての家づくりが始まりました。みんなで設計図を考えた後、柱を建て、壁を作っていきます。大きな段ボールを押さえる人とガムテープを貼る人に分かれてあっという間に壁が出来上がっていきました。家の外観が整ったら次は家具に取り掛かります。グループ毎に相談し、担当を決めて台所やトイレ、お風呂場などを作っていきました。「一人だとやりづらいから手伝って」「どうやったらトイレットペーパーっぽくなるかなぁ?」子ども同士で声を掛け合って主体的に取り組む姿は年長児らしさが感じられました。また、友達が作っているものを見て「私もそれ作りたいから教えて」といって子ども同士で教えあいをする姿も見られ、お互いに刺激を受けているようでした。完成した家には他の学年の子たちが遊びに来てくれて、嬉しそうに自分たちが作ったものを紹介する姿が見られました。
年長児だけで過ごす年齢別活動は、縦割りクラスとはまた異なる心の動きがあったと思います。自己表現と協調性のバランス、人それぞれの感性や考え方。そういったものを子どもながらに感じながら「仲間と協力するということ」を学んできました。この年齢別や幼稚園生活の3年間、子どもたちは友達と一緒に遊びや活動を通して沢山の学びあいをしてきました。この経験を就学前の大きな自信として持てるよう、残りの日々も過ごして参りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
さくらグループ担当 坪井亜希子
年中児
年齢別活動では、どんぐり・まつぼっくりグループに分かれて、山・空の部屋で行いました。知っている友だちや初めての出会いの子がいたりで、始めは戸惑いがありましたがすぐに慣れて「あそぼう」「入れて」「おみせやさんしよー!」と遊び始める姿が見られました。午前中は室内あそび・外あそびをし、食後は製作・皆での活動を行いました。
1週目は、グループごとにやおや・果物屋を担当して、おり紙や新聞紙で品物を作り、チケットも用意しました。 海組がお客さんになって来てくれて「いらっしゃいませ!」「とうもろこしもありますよ!」子どもたちはお店やさんになりきって笑顔で対応していました。
2週目は品川水族館へいきました。タカアシガニと背比べをしたり、イルカショーではイルカの大きなジャンプに歓声があがったり、様々なコーナーを見学して楽しみました。外のベンチ席でおにぎりを頂き、公園の散歩をしたのも気持ちよく、皆さん清々しい気分で過ごしました。
翌日は「どんぐり水族館づくり」模造紙に熱帯魚・めずらしい魚・シャーク・タカアシガニ・くまのみ等を描き、紙コップに絵を描いてペンギンやイルカのペープサート、お花紙で魚をつくって水中トンネルを再現したり、お部屋の中に水族館を作り、赤色さんを招待しました。
星組の子が来ると「いらっしゃいませー、どんぐり水族館でーす」と元気よく迎えました。それぞれの担当の所で「ペンギンコーナーです」「熱帯魚です」イルカのペープサートでイルカショーを演じたり、クイズを思いついて出題する子もいました。赤色さんも楽しんでくれたようです。
翌日、「すいぞくかんごっこ楽しかったー」「またやりたいー」満足気な様子で、自由遊びで水族館ごっこが始まりました。
活動を通して子どもたちは2-3人の少人数の中で自分が思ったこと やりたい事等を話し、共感したり話し合いができるようになってきました。
この活動が、年長児になってからの仲間との活動につながっていくことと思います。
今年度も残りわずかですが、充実した友達遊びができるよう、日々を大切に過ごしていきたいと思います。
どんぐりグループ担当 川井美登里
年少児
少しずつ日が長くなって、日中はいくらか寒さも緩んできました。春の訪れが待ち遠しいですね。
4月に入園した赤色さん。最初は教師と一緒に遊んでいましたが、今では自分達で工夫し、おもちゃや、布、板などを組み合わせていろいろな物に見立てて遊べるようになりました。困っている友達がいると「どうしたの?」と声を掛けたり「一緒に先生の所へ行こう」と連れてきてくれたり、ハンカチをそっとさし出す子もいます。
心身ともに成長した1年になりました。
年少組では、毛糸のボンボンを作っています。ドーナツ状の型に、毛糸を巻いていきます。穴から見えたら引っぱって、くるっとまわして…をくり返していきます。
くり返しの動きですが、集中していないと巻いた糸をほどいてしまったり、穴に通すことを忘れて巻いてしまうので、よく見て行います。ですから一度にたくさんは巻けません。2色巻いて「疲れた」という子もいます。「フワフワになるのが楽しみだね」と言って引き出しにしまいます。集中が続いて、一日で作り終えたいとがんばる子もいます。
5色の毛糸でカラフルに作る子もいれば、1色、2色だけと色を決めるなど、それぞれの個性もみられます。
フワフワのボンボンが出来上がると、ネックレスにしたり、鞄に付けたりし、とても嬉しそうです。
毎日過ごすことで、真剣に遊ぶこと、手先や体を使うこと、そしていろいろな気持ちを知ることを学びました。17名の子ども達が、それぞれの個性を知り、認め合っているのがわかります。
笑って泣いて、怒って笑った1年間。園生活を楽しみ、様々な体験を通して成長していく子ども達。そのそばで、ずっと見守っていきたいと思います。
花組担任 宮田和美