新年あけましておめでとうございます。皆さま、和やかなお正月を過ごされたことと思います。本年も保護者の方々と子どもたちの成長の喜びを分かち合いながら、心温まる一年を過ごしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
昨年は、大谷選手の活躍やオリンピックなど、スポーツに沸いた年でもありました。スポーツ観戦をしていると、一喜一憂する中で心が躍り、感情の揺れ動きがあります。勝利した時の喜びや負けた時の悔しさなど、選手と同じような感情体験をしたりもします。スポーツを通して子どもの好奇心が広がるきっかけが多くあった年になりました。
一方、闇バイトの問題など、若者世代も巻き込まれてしまう心が痛むニュースもありました。このニュースを聞いた時に、自分で善悪の判断ができることに越したことはありませんが、困った時に相談できる相手がいることの大切さを強く感じました。大きくなればなるほど自分で考えなさいという場面が増えてきます。ただ大人もそうですが、日常生活では様々なことが起こり、悩み、判断に迷うことは多くあります。そのような時に、SOSを出せるかどうかです。困ったことを保護者や知人に言えている場合は、解決策を一緒に考えることができるため、大丈夫だと思います。子どもの話を最後まで聞き、一緒に考え、道しるべを作ってあげてください。しかし、自分で考えなさいと一方的に子どもに伝えるだけであると、相談しづらい雰囲気を作ってしまいます。困ったことを素直に伝えることは幼児期・学童期の基本です。そしてこれは言いつけではありません。私たち大人ができることは、子どものSOSに丁寧に答えていき、相談すればいつでも助けてくれると思える存在であることです。相談したら解決できたという体験を積み重ねることで、しだいに自ら判断する基準を作れるようになってきます。そのためにも、子どもの小さな悩みにも耳を傾ける姿勢を持っていたいですね。
年末に、出生数が70万人を割れ、推計68万7080人と記事にありました。今後ますます子ども達に負担がかかる時代になるかもしれません。私は、子ども達が時代の変化に負担を感じるのではなく、教育を通して自分が何をしたいかの夢を持ち、人生に喜びを感じてほしいと願っています。幼稚園でワクワクする体験をし、毎日が楽しいと思えるような園生活を、創意工夫してまいります。
園長 齊藤晴彦