1. 「言葉遣い」を考えよう

「言葉遣い」を考えよう

園長コラム
 朝晩はぐっと冷え込むようになってきました。子ども達は運動会を友達とやりきった体験が成長を促し、主体的に体が動き、言葉をよく発するようになってきました。特に年中児は自信がついてきた分、悪ふざけをする子も増えています。行き過ぎた言葉や態度を、幼稚園では注意するだけでなく、時にはユーモアも交えながら、落ち着いて物事に向き合えるよう声をかけています。そして、これからますます言葉が発達していく子ども達の「言葉遣い」について、保護者の皆様方も、どこまで注意し、どこを許容するか悩まれると思います。子どもは模倣を通して成長しますから、ご家庭や教職員との会話、友達やメディアの影響など見たもの、聞いたものをすぐに吸収して表現します。意味が分からず、なんとなく格好いいから使っているケースも多々あります。大人が丁寧に伝えていくことがまだまだ幼児期には必要です。そこで、言葉の成長を促すポイントを挙げてみます。
 
〇大目に見る言葉と、絶対にダメな言葉の線引きをする
気になる子どもの言葉を全てやめさせようと思うと、叱りっぱなしになってしまう可能性があります。ご家庭の方針に併せて、「絶対に口にしてはいけない言葉」と、「良くはないけど、場合によっては見逃してもよい言葉」の線引きをすると良いです。例えば、「ヤバい」「キモい」「あっち行って」「死ね」など、人を傷つける言葉つまり相手が聞いて不愉快になる言葉を発したときは、一度手を止めて子どもの目を見てはっきり注意しましょう。何かをしながらでは真剣さが伝わりません。その真剣さから言動の重大さを実感していきます。
逆に仲間内で流行って発している言葉であれば、一時期が過ぎると言わなくなりますので、許容してよい範囲です。子どもは新しい言葉を発し、周りの反応を試したくなることがよくあります。大人が一言一言に目くじらを立てるのではなく、注意するポイントを絞りながらしっかりと伝えていきましょう。
 
〇具体的に注意する
「そんな言葉は使ってはいけません!」「その言い方はダメ!止めなさい!」だけでは、子どもは、どうしてその言葉を使ってはいけないのか、なぜ怒られているのか分からないときもあります。具体的に理由を説明することで、理解していきます。子どもの話を最後まで聞き、具体的な言葉を一緒に考えましょう。また、注意されたことに対して、言い訳や理由付けをすることもあると思います。言い合いになるだけでなく、「危ないから注意をしたのよ」「何かあったらお母さんは悲しいから言っているのよ」など、その子を大切にしている、心配しているという理由もしっかり説明しましょう。そして、正しい言葉で表現できたときは褒めることも忘れずに行いましょう。
 
〇大人の気持ちを伝えることから相手の気持ちを想像させるように
「そんな言葉を使うとお母さんは悲しくなってしまう」「どうもありがとう、とても助かったよ」「その言葉で力をもらったな!」と、大人の気持ちを伝えましょう。子どもは身近な大好きな大人の気持ちにとても敏感です。そこから友達の気持ちを汲み取れるようになってきます。そして成長と共に、自分が言われた時の気持ちを想像させるようにしていきましょう。自分が言われて嫌なことは相手も嫌なことなのです。子どもの会話を流さずにしっかりと対応をしていく大人の根気強さも必要になってきます。
 
〇大人も言葉を省略せず丁寧に
日ごろの会話の中で、「残念」「憂鬱」「気乗りしない」などと言うところを、「最悪」ですませたり、「急がなくては」「忘れ物をした」「困った」などと言うところを「ヤバい」ですませていることはありませんか。そして、子どもをほめるとき「すごい!」の一言で終わっていませんか。「色がきれい」「細かくできている」「お父さんが喜ぶ」など、その時起きた事象を、具体的に表現できることで、語彙が増え対話力も向上します。場にあった表現法を伝えてあげるとともに、大人も日ごろの言葉を工夫していきたいですね。
 
子どもが成長してくると、何事も理解しながら言動しているように見えます。しかし実際には、まだまだ分からないことも多いものです。大人が一つ一つの振る舞いに丁寧に対応し、子どもが「いつも大人に見守られている」、「理解してくれている」と思える安心感を伝えていきたいですね。
 
園長 齊藤晴彦

2021年10月29日

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